愛知大学岩田晋典ゼミのブログ

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記事レビュー:インターンシップに対する企業やその動向(by A.K.)

 この2つの記事から現代のインターン事情について考えてみたい。

 

 まず産経ニュースは、最近は長期インターンよりも1日だけのワンデーインターンが人気になっていると報じている。事前選考がない企業が多いため、参加までの手間がかからない点、短期だからこそ多くの企業を効率的に知ることができる点がメリットとして挙げられている。インターンシップに行くことにより、その企業の中身を知ることができるため、学生にとってメリットは少なくないが、その一方で目的意識を持つことが重要とも述べられている。

 

 一方、東洋経済オンラインニュースは、産経ニュースとは異なり現在のインターンシップにおける危惧に関するものだ。インターンシップ自体は悪いものではないが、実態は“予備選考・面接”の場と化しており、学生側もその実態に気づき、ワンデーインターンシップに積極的に参加している。つまりインターンシップからの採用は就活の早期化につながる。そのためこれまでの早期化の歴史や学生の負担を考え、インターンシップ自体を見直していこうと述べている。

 

 この2つの記事を比べてみると、インターンシップに対する見方が異なっていることが分かる。産経ニュースではインターンシップは学生にとって重要であり、特にワンデーインターンシップに重点を置いている。その際にインターンシップは、業界内容を知る目的のためにあり、採用選考に関連しないものであると位置づけている。しかし東洋経済オンラインニュースでは、インターンシップはその業界や仕事内容を知ってもらうだけではなく、採用活動の一部にも含まれているという見方だ。企業側のインターンシップに対する思惑や実態、学生に与える負担など、インターンシップのもう一つの側面が見てとれる。

 

 企業側は早い段階で優秀な人材を確保しておきたいため、就職活動よりも早い時期に始まるインターンシップに重きを置いている。産経ニュースだけではインターンシップの魅力的な面だけを読み取ることしかできなかったが、東洋経済オンラインニュースも読むことで、インターンシップに対する企業やその動向について理解を深めることができた。

 

<参考>

・2018年2月27日付け東洋経済オンライン「『プレミアム選考』で優遇される、特別な学生」

https://toyokeizai.net/articles/-/210303

(2018年4月27日閲覧) 

 

・2017年5月17日付け産経ニュース「ワンデーインターンのメリットは?」

http://www.sankei.com/life/news/170517/lif1705170043-n1.html

(2018年4月27日閲覧)